倉本歯科医院|歯内療法専門医による精密根管治療|東京都

歯内療法専門医によるマイクロスコープ、歯科用CTを使用した精密根管治療を実施しております。

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2022年10月の記事:ブログ

根管充填歯の割合  ~根管治療を受けたことがありますか?~

今回は根管充填歯の割合について興味深い研究がありましたので紹介していきたいと思います。
 
根管充填歯とは根管治療を受けてレントゲン写真で根管充填が確認できる状態である歯のことです。
この研究では20世紀から21世紀にかけての73個の論文をまとめて分析して発表しています。
 
20世紀では、根管充填歯を有している割合は10.2%でしたが、21世紀では7.6%でした。
年代が進むにつれて”生活水準の向上”、”歯科医療へのアクセスの促進”などにより虫歯の発生率を低下させたことにより根管充填歯の割合が減少したと推察されます。
全てのデータを総合すると、世界的に歯の8.2%が根管治療を受けており、18歳以上の成人の55.7%が少なくとも1つの根管充填歯を有していると結論付けています。
この研究で用いた論文のデータでは、ヨーロッパと南米が根管充填歯を有している割合が高いことを示しています。
また、アフリカが根管充填歯の割合が最も低いことを示していました。
経済発展のレベルの違い、歯科医療へのアクセスの違いが大陸間での違いとして観察されたと述べています。
 
根管治療が必要な歯の治療法としては、根管治療を受けるか抜歯をするかの2択となります。
様々な理由により根管治療を受けることができず、それが必要な場合抜歯を選択せざるを得ない地域があることも事実です。
 
世界の人口の半数以上が経験する根管治療という医療行為を成功に導くことが重要であるということがこの研究から読み解くことができます。
ご自身の歯で出来るだけ長く食事が出来るように、根管治療は歯内療法専門医による治療をお勧め致します。
 
豊島区池袋の倉本歯科医院では歯内療法専門医による根管治療を行っております。
お悩みの歯がありましたら、ご相談ください。
https://kuramotodc-ikebukuro.com/reservation.html
2022年10月26日 13:20

歯科用CTの有用性  ~根管治療を行う上で必須か?~

今回は歯科用CTについて、特に歯内療法の領域で最も一般的に用いられるCBCT(Cone Beam Computed Tomography)の有用性について書いていきたいと思います。
 
近年の歯内療法における三種の神器の一つとしてCBCTの存在が挙げられます。
従来のレントゲン写真だと三次元の身体の構造を二次元に投影している関係で、正確な診査や診断が困難な場合が数多くありました。
CBCTは三次元的に画像検査ができるので、歯根の形態や根管の形態、検出、数の同定、病変の拡がり、周囲構造物との位置関係、骨の厚さの診査などの精度が格段に上がります。
術前に歯や根管、病変の拡がり、周囲構造物との位置関係を正確に診査できることで、治療計画の立案もレントゲン写真のみで行うよりもよりスピーディーになります。
また、保存が不可能な歯の状態を一早く検出できるので、無駄な治療介入による費用や時間の削減にも寄与します。
 
根管治療を専門としている身からすれば、術前にその歯の状態をより正確に知れることはなによりも重要と考えます。
しかし、CBCTが根管治療の結果に直接影響を与えるわけではないので、そこは注意が必要です。
さらに、ある論文では歯科医はその使用法に精通し、その治療にあったCBCTの診方についてトレーニングを積む必要があると述べています。
 
根管治療を行う前の術前の診査・診断はとても重要なウエイトを占めています。
根管治療についてのお悩みは歯内療法専門医へご相談ください。
 
豊島区池袋の倉本歯科医院では歯内療法専門医による根管治療を行っております。
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2022年10月20日 13:10

歯髄炎に対する処置  ~神経を全て取る必要があるか?~

今回は歯髄炎に対する処置について興味深い論文が発表されたので、書いていきたいと思います。
 
歯髄(歯の神経)が炎症を起こした場合の治療法の選択肢は”抜歯”か”根管治療”かの2つの選択肢しかありません。
近年、歯髄保存の観点から様々な術式による治療が検討されてきましたが、この研究は歯髄切断療法と根管治療を比較しているので、歯髄切断療法について簡単に書いていきます。
 
歯髄切断療法とは、炎症や感染が生じた部分の歯髄のみを除去して、炎症反応の少ない歯髄を温存する術式です。
これは歯髄と直接接触する材料がMTAであることが前提で研究されているケースが多いです。
考え方としては歯髄保存治療と似ており、歯髄の除去範囲が多いと”歯髄切断療法”と言われたりします。
この研究では炎症のある歯髄に対して、根管治療あるいは歯髄切断療法を行った場合の術後7日における疼痛に違いはなかったと結論付けています。
患者さん的には、痛みが取れればどちらでも良いと思うかもしれません。私が患者でもそう思うと思います。
しかし、切断し覆髄した歯髄の反応はやってみないと分からない点が数多くあります。
我々が最も危惧している事として歯髄の狭窄、根管の閉塞が挙げられます。
その場の症状はおさまって良いのですが、将来的に歯髄が失活(歯の神経が死んでしまう)し根管治療が必要となった場合、その治療の難易度は上記の二つが重なると跳ね上がってしまいます。
根管を探索していく過程で歯の穿孔が起きてしまった場合、最悪抜歯も選択肢の一つとして浮上してきます。
もちろん歯内療法専門医による根管治療の場合、このリスクはかなり下げることができると考えます。
 
その場の症状を取り快適に生活できる手助けをするのは勿論大事ですが、将来的な事も考えて治療法をよく選択する必要があるということです。
正直、現段階では歯髄切断療法を歯髄炎の際の治療法の一つのオプションとするにはエビデンスが不足しているのが現状です。
 
歯髄の炎症が起こり、根管治療が必要となった際は歯内療法専門医による治療をお勧め致します。
その歯にとって初めての根管治療が最後の根管治療になるよう最大限努力して参ります。
 
豊島区池袋の倉本歯科医院では歯内療法専門医による根管治療を行っております。
お悩みの歯がありましたら、ご相談ください。
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2022年10月19日 13:30

外科的根管治療  ~マイクロスコープの必要性~

今回は外科的根管治療について書いていきたいと思います。
 
外科的根管治療とは、通法の根管治療で治療に対して反応が見られなかったり、補綴物の影響で通法の根管治療が困難であったり、根管内の状況により通法の根管治療では治癒が見込めない場合などに対して用いられます。
通法の根管治療は歯の上の方から治療をしていきますが、外科的根管治療は歯肉を切開剥離して直接根尖部に対してアプローチを行います。
直接根尖部にアプローチが出来るので、根尖周囲の病変の掻把や根尖部付近の根管あるいは側枝といった通法の根管治療では理想的に清掃しにくい部分を切除することで病変の治癒を目指す一方で、根管上部は外科的根管治療では触ることができないことがデメリットでもあります。
したがって、通法の根管治療を行い、それでも治癒しない場合に外科的根管治療を行うことが成功率を向上させるポイントの一つでもあります。
 
外科的根管治療は歯根端切除術を含む歯内療法領域の外科処置の総称ではありますが、ここでは歯根端切除術について書いていきます。
歯根端切除術は一昔前までは口腔外科が取り扱う領域でした。
しかし、従来の歯根端切除術では成功率は芳しくなく再発してしまうケースが散見されました。
1990年代に入り歯科用マイクロスコープを歯根端切除術に応用し始めたことをきっかけに歯内療法の領域でも歯根端切除術を取り扱うケースが増えてきました。
歯科用マイクロスコープを使用することで、根尖部の観察、切断歯根面の観察、歯根の切断角度などが適切に行えるようになり、成功率が向上しました。
従来の歯根端切除術とマイクロスコープを使用した歯根端切除術の成功率を比較した最も有名な研究が2010年に発表されていますが、この時点で従来の歯根端切除術の成功率が59%に対して、マイクロスコープを使用した歯根端切除術の成功率は94%であったと報告されています。
この94%という成功率はマイクロスコープを使用すれば誰でも達成できるということを意味してはいません。
適切な症例選択、適切なトレーニングを受けた術者といったいくつかの関門を通過したケースに対する成功率なのです。
 
歯内療法専門医が適切に診査・診断を行い、通法の根管治療をまず選択する必要があるのか、外科的根管治療が必要になりそうかどうかを判断し、ご相談することが重要となります。
まずは専門医にご相談ください。
 
豊島区池袋の倉本歯科医院では歯内療法専門医による根管治療、歯髄保存治療を行っております。
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2022年10月05日 13:00

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