倉本歯科医院|歯内療法専門医による精密根管治療|東京都

歯内療法専門医によるマイクロスコープ、歯科用CTを使用した精密根管治療を実施しております。

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2022年7月の記事:ブログ

歯の漂白  ~最も多い原因とは~

今回も歯の漂白について書いていきたいと思います。
歯の漂白はホワイトニングが一般的だと思いますが、歯内療法の領域の中にも歯を漂白する”ウォーキングブリーチ”という方法があります。
一般的なホワイトニングは外側から薬剤を塗布して歯を漂白するのに対して、ウォーキングブリーチは歯の内側から薬剤を入れて漂白します。
歯の内側から薬剤を入れるので、歯髄(歯の神経)は除去してあることが前提となります。
したがって、歯髄が失活(歯の神経が死んでいる)おり、それに伴って歯の変色が起きているケースが対象となります。
 
ここで一つの研究を紹介します。
歯の漂白が必要なケースを集計した結果、最も多かった歯種は上の一番前の前歯で、その次は上の二番目の前歯でした。
また、原因として考えられる最も一般的な原因は歯の外傷で、次に以前の歯科治療、歯髄壊死、歯髄石灰化だったと述べています。
歯の外傷により歯髄にダメージが加わることで歯が失活して歯が変色したと考えられます。
この研究では日本でも一般的に用いられる過酸化水素水、過ホウ酸ナトリウムを使用してウォーキングブリーチを行っております。
その結果、歯の変色の改善に対して「良好」と答えた患者は87.1%、「許容可能」と答えた患者は12.9%でした。
この結果だけみるとウォーキングブリーチによる歯の漂白は歯の変色を改善するのに効果的と判断できます。
しかし、歯の漂白の効果は未来永劫続くものではありません。なので多少の後戻りは考慮しないといけません。
その場合、再度ウォーキングブリーチを行うか、歯を被せる処置に移行するかはその時の判断となります。
 
歯が一本だけ変色している場合、歯の神経が死んでいる可能性があり、過去に根管治療を行っている場合でも根管治療をやり直し、歯を内側から漂白することで変色を改善できるかもしれません。
お悩みの歯がありましたら、まずご相談ください。
 
豊島区池袋の倉本歯科医院では歯内療法専門医による根管治療、歯髄保存治療を行っております。
お悩みの歯がありましたら、ご相談ください。
https://kuramotodc-ikebukuro.com/reservation.html
2022年07月07日 13:50

歯の漂白  ~歯の内側からする漂白~

今回は歯の漂白について書いていきたいと思います。
 
歯を白くしたい場合、通常ですとホワイトニングが真っ先に頭に思い浮かぶと思いますが、歯内療法の領域でも歯の漂白について取り扱っています。
歯が失活(神経が死んでしまう)すると歯が変色することを知っている方は多いと思います。
通常、歯内療法の領域における歯の変色は、歯髄(歯の神経)の損傷、歯髄腔および歯髄組織の残骸による汚染、根管充填材などによって引き起こされます。
外傷などで歯にダメージが加わると、歯髄の血液中の赤血球の溶血によって誘発される鉄が放出され、これは硫化鉄に変化し、歯の変色を引き起こすとされています。
 
歯の表面が着色によって変色しているのではないので、通常のホワイトニングだけでは効果が得られにくいのです。
このような場合、歯の内部から漂白する”ウォーキングブリーチ”と呼ばれる手法が用いられます。
ウォーキングブリーチを行うには歯質が多く残っていることが前提となりますが、根管治療を行うまたは行った窩洞内に薬剤を入れて数日間から数週間程度置いておくことで歯が漂白されます。
この際に用いられる薬剤として、過酸化水素、過ホウ酸ナトリウムなどが古典的に使用されています。
ある研究では濃度が高いほど漂白効果が高いと報告していますが、濃度が高まるにつれて歯へのダメージも報告されています。
漂白剤が浸透する範囲で歯の吸収があることが報告されているのです。
これは漂白の手順や方法、使用薬剤およびその濃度、適用時間を守ることで、ある程度防ぐことは出来ますが、行う前にリスクとして説明しております。
 
前歯をぶつけてから歯が変色してきた、根の治療をしてから歯が変色しているなどのケースは歯の内部から漂白することで改善できる可能性があります。
根管治療の状態によっては、再根管治療が必要になることがありますので、お悩みの際はご相談ください。
 
豊島区池袋の倉本歯科医院では歯内療法専門医による根管治療、歯髄保存治療を行っております。
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2022年07月06日 13:40

根管洗浄  ~レーザーを用いた洗浄液の最適な濃度は~

今回もレーザーを用いた根管洗浄について書いていきます。
 
歯内療法の領域で最も一般的に用いられる根管洗浄剤は次亜塩素酸ナトリウム(NaOCl)です。
効果は抗菌性と組織溶解能力です。
根管洗浄はこのような洗浄液を根管内の隅々まで行き届かせることが理想とされていますが、現実的にそれは難しいです。
そこで根管内に洗浄液を満たした状態でレーザー(Er:YAG)を使用すると、レーザーによって誘発された大きな蒸気泡が膨張して破裂し、根管系でアコースティックストリーミングを引き起こします。
コップの中に水を入れて音叉を鳴らして水の中に入れると水が揺れるのを見たことがあるかと思いますが、それに似たような現象です。
このようなシステムをPIPS(Photon-induced photoacoustic streaming)と呼びます。
 
根管洗浄剤は用いる濃度によっても効果は変わってきます。
しかし、レーザーを用いたPIPSとNaOClとの相互作用に関する研究はまで不足している状態です。
そこで一つの研究を紹介します。
NaOClの濃度が、PIPSによるキャビテーション効果と流体力学にどのような影響を与えるかを調べた研究です。
結果として、NaOClはPIPSによって生理食塩水と比較して有意に強いキャビテーション効果を示しました。具体的には、レーザーにより誘起された気泡の数とその振動時間が長い点においてです。
また、濃度の異なったNaOClによる流体速度の違いについての結果は、1%、2.5%NaOClが実験群の中で早く、濃度が高まるにつれて遅くなっていきました。
 
以上のことからレーザーを用いたPIPSによる根管洗浄時には、1%、2.5%あたりの濃度のNaOClを使用することで効果が発揮されることが示唆されました。
 
現状、レーザーを用いた根管洗浄は当院では行っておりませんが、導入した際はこのような研究を参考に治療プロトコルを決定していきます。
 
豊島区池袋の倉本歯科医院では歯内療法専門医による根管治療、歯髄保存治療を行っております。
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2022年07月04日 13:30

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