根管治療の手順について(2)
今回は根管に対するアプローチについて話していきたいと思います。
歯髄の状態や根管の入り口(根管口)の状態は虫歯や嚙み合わせの影響による歯の状態や、ご年齢によっても変わってきます。
健康な状態であれば入り口はハッキリと観察することが出来ますが、虫歯や噛み合わせによる刺激が長期間続いていたり、ご高齢の方の歯の場合は歯髄腔や根管口が狭窄している場合が多いです。
歯髄は刺激を受けるとその刺激からの防御反応として刺激を受けている側から石灰化していき、どんどん狭窄していきます。そうすると、どこが歯髄腔か根管口かが分かり辛くなってしまいます。
盲目的に削っていってしまうと歯の変な所に穴が開いてしまったり(穿孔)、根管形態が変わってしまうなどの偶発症が起こってしまいます。そうすると根管治療の難易度は上がってしまい、治るものも治らなくなってしまいます。
そういった事を起こさない為にもマイクロスコープを併用して治療していくことが重要となります。
根管口を確認したら根管へのアプローチを開始します。まずは細い器具を根管へ挿入し、それが本来の根管かどうかを確認します。以前に治療してある再治療の場合は本来の根管とは違う所を掘り進められていることがあります。本来の根管であることや、スムーズに挿入できることが確認できたら、根管口を明示(広げて)していきます。細いままだと治療がしにくくなったり、器具を挿入した際に入り口で干渉して根の先(根尖)まで器具が到達しにくくなってしまいます。
ここまでの一連の作業を根管口明示や根管の上部拡大と言います。
根尖へのアプローチをスムーズに行う上で非常に重要な作業となります。
豊島区池袋の倉本歯科医院では歯内療法専門医による根管治療を行っております。マイクロスコープを使用して安心・安全な歯科治療の実施を心がけております。
お悩みの歯などがある場合はご相談ください。
2021年10月21日 10:59