日本における根管治療をした歯の状態
根管治療は無菌的に配慮した環境で行うことを考慮すると成功率の高い治療であります。であるにも関わらず、既に根管治療をした歯はレントゲン写真を撮ると根尖部に病変があることが多いのです。
東京医科歯科大学病院歯科を受診しレントゲン写真を撮影した患者さんの調査で、根管処置歯における根尖部X線透過像の発現率はほぼ全ての歯種で50%を越えていたという結果が出ています。
この研究結果から日本における根管治療は成功率の高い治療法とは言い難いことが推察できます。
書き出しの一文で”無菌的に配慮した環境で治療を行うことを考慮すると”と書いた通り、根管治療を行う上で環境を整えて治療を進めることは何より重要と考えられます。
どんなに卓越した技術を持っていても、どんなに最先端な診療機器を有していても、治療を行う歯の周囲の環境が整っていないと無駄になってしまう恐れがあります。
根管治療の保険診療において、この無菌的に配慮した環境で治療をするという特定の項目は定められておらず、ざっくりと根管治療の処置に含まれています。
その為、根管治療は回数が増えれば増えるほど歯科医院にとってマイナスとなってしまいます。
歯科治療を行う上で治療ステップを段階的に分けることが治療を簡略化できる方法と考え、実際に一般歯科治療の保険診療はそのステップごとに診療点数が設定されています。
しかし、根管治療はかなりざっくりとしか点数が設定されていない為、細かなステップが疎かにされやすくなっています。
歯内療法専門医(根管治療専門医)は他の一般の歯科医師よりも根管治療の治療精度は高いかもしれません。根管治療に関する最新の機器をいくつも有しているかもしれません。
しかし、一番重要となるのは”何故根管治療が必要となっているのか”、”根管治療を進める上で環境準備は整っているか”と考えます。
その部分をしっかり整えて治療するからこそ、予知性を見据えて治療を行うことが出来るのです。
簡単な根管治療は一般の歯医者でいいと考えがちですが、簡単な根管治療はないと思います。
一本の歯根、その中に一本の根管であっても、抑える点を抑えないと根管治療は失敗してしまいます。
根管治療が必要な歯は歯内療法専門医(根管治療専門医)での治療をお勧め致します。
豊島区池袋の倉本歯科医院では歯内療法専門医(根管治療専門医)による根管治療を行っております。
お悩みの歯がありましたら、ご相談ください。
https://kuramotodc-ikebukuro.com/