倉本歯科医院|歯内療法専門医による精密根管治療|東京都

歯内療法専門医によるマイクロスコープ、歯科用CTを使用した精密根管治療を実施しております。

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ファイルについて

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前回は根管形成をする目的について書かせていただきました。
今回は実際に根管形成をする器具や注意点について書いていきたいと思います。
 
根管形成はファイルという細い器具を用いて行っていきますが、種類としては”ステンレス製のファイル””ニッケルチタン(NiTi)製のファイル”とがあります。

今回はその中のステンレス製のファイルについて細かく書いていきます。ステンレス製のファイルは昔からある器具で主に手用で器具操作を行います。ステンレスなので強い力で曲げると曲がった状態が維持され、弱い力で曲げると元の形に戻ろうとする力が働きます。根管に挿入する際に注意することは、ほとんどの根管は湾曲しているので太いステンレス製のファイルで器具操作を繰り返すと根管が直線化してしまい本来の根管の方向とは逸脱してしまう恐れがあります。なので、ステンレス製のファイルを用いて何回も何回も繰り返し根管治療を行うと根管の本来の形態が壊され治療成績の低下に繋がります。
ステンレス製のファイルは手用での操作となるので、根管内での器具の動かし方も重要となります。簡単に言うとネジのような形態をしているので、右回りに回すと根管内に入っていく力がかかります。左回りに回すと根管から出ていく力がかかります。大学の学生実習で初めて器具操作を行うと学生はひたすらに右に回し続ける印象があります。それは早く根の先(根尖)に器具を到達させたいという気持ちがそうさせるのだと推察されます。右に回し続けると確かに早く進むのですが、その代償に本来の根管とは違う方向に進めてしまったり、切削片により根詰まりしてしまったり、ファイルが折れてしまったりと様々な良くない事が起こってしまいます。なので、簡単に言うと右左と交互に優しい力で器具操作を行う方法が安心です。実際に根管への追従性を高める器具操作方法はまだあるのですが、それは割愛いたします。
根管の状態によっても器具操作の方法や力加減は考える必要があり、こればかりは経験が必要となります。細いファイルから太いファイルへ順々に使用していきますが、ここでも焦って太いファイルへの移行を早めてしまうと根詰まりを起こす可能性が高くなります。理想的には細いファイル→太いファイル→細いファイルのように根尖までのアクセスを常に確認しながら器具操作を行うとアクシデントが少なくなります。常に根管の形態がどうなっているのか、どのような状況になっているのかイメージしながら治療を進めることが重要となります。なので、根管治療は他の歯科治療よりも時間がどうしてもかかってしまいます。1回の治療時間を削ってしまうと、逆に通院回数が増えたり、なかなか治療が進行しない要因となります。

豊島区池袋の倉本歯科医院では歯内療法専門医による根管治療、歯髄保存治療を実施しております。その際は1回の治療時間を適切に設け、その中で密度の濃い根管治療を行っております。
お悩みの歯がありましたら、ご相談ください。
 
2021年10月29日 14:59

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