倉本歯科医院|歯内療法専門医による精密根管治療|東京都

歯内療法専門医によるマイクロスコープ、歯科用CTを使用した精密根管治療を実施しております。

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仮封について

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今回は治療の合間に口の中と根管とを繋ぐ窩洞部分を暫間的に塞ぐ仮封”について書いていきたいと思います。
 
仮封=仮の蓋です。どんな歯科治療も1回で終わることが出来れば理想的ではありますが、時間の制約があったり、症状が治まるのを待ったり、材料が固まるのを待ったりと中々1回で治療を終えるのは難しい場合が多いです。
そんな時に穴が開いていたり、形作った窩洞を暫間的に封鎖しておくのが仮封です。
今回は根管治療中の仮封について記載していきます。
 
根管治療中の仮封の目的は
①根管への細菌の侵入を防ぎ、二次感染を防止する
②根管内に貼薬したお薬の効果を発揮・持続させる。
③噛んだ時の衝撃が根管に直接及ばないようにする
などがあります。
 
根管治療中に使用する仮封材で最も多く使用されているのが”水硬性仮封材”と呼ばれる材料です。歯科の材料は水分があると効果阻害や接着阻害を起こすものが多いですが、この材料は名前の通り水分によって硬まる材料なのです。しかし、他の材料と比べると硬化スピードが遅い為、十分に硬化する前に衝撃を与えると凹んだり、完全に取れてしまったりしてしまいます。また硬化後の硬さも比較的柔らかいので、食事の内容や歯の部位によっては次の治療までにかなりすり減ってしまうこともあります。
硬化の目安は30分ほどで0.5mm程度の深さまで硬化すると言われており、6時間で1.5~2.0mm程度に達します。したがって仮封をした後のお食事は30分~1時間程度控えていただくようお伝えしております。
 
仮封材というくらいなので、あくまで暫間的な封鎖となります。半年や1年に渡る長期間仮封材のまま放置してしまうと仮封材が取れてしまったり、細菌が侵入して感染が進行してしまいます。
私の経験で根管治療を開始して仮封を行ってから治療の途中で1年ほど来院が途絶えてしまった際は、次に拝見した時には根管内もむし歯で侵されており歯の保存が不可能になってしまったケースもありました。治療途中の歯は構造的にも脆い場合や、感染に対する抵抗性が低い場合が多いです。体調悪化やお引越しなどのやむを得ない場合もあるかと思いますが、ご自身の歯を守る上でも歯科医院での治療は途中で長期間中断しないよう注意してください。
 
また、仮封材の厚みも重要となります。
最低でも3~5mmほどの厚みは必要と報告されております。それよりも薄い場合は安易に取れてしまったり、短期間であっても細菌の侵入を招いてしまいます。
仮封材の厚みを確保する上で重要となるのが、歯の残りの量です。
歯の残りの量が少ないと仮封材の厚みが確保できない場合があります。
その際、それを補うのがラバーダム防湿の回でも記載した”隔壁”と呼ばれるものです。
歯の量が少ない部分に隔壁を補うことによって結果的に仮封材の厚みを確保することが可能となります。隔壁はラバーダム防湿を行う際に必要となるだけでなく、仮封を行う際にも重要となります。
 
このように治療の合間の為に行う仮封であっても、これだけの事に注意を払って治療に当たらせていただいております。
仮封材はお気をつけいただいていても取れる時には取れてしまうケースもありますので、その際はお早めにご連絡ください。
 
豊島区池袋の倉本歯科医院では歯内療法専門医による根管治療、歯髄保存治療を行っております。
お悩みの歯がありましたら、ご相談ください。
 
2021年11月17日 23:27

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