変色歯の漂白について
変色歯とは外から見て変色している歯のことを言いますが、その原因は大きく二通りに分けられます。
”外因性”と”内因性”です。
外因性とは外からの影響が原因で歯が変色していることを指し、例えば、虫歯・咬耗・摩耗・タバコ、お茶、コーヒーなどによる色素沈着・口腔清掃不良などが原因として挙げられます。
内因性とは身体の内部の影響が原因で歯が変色していることを指し、例えば、加齢・歯の神経が死んでしまった・胎児期などの薬物の影響などが挙げられます。
今回は歯内療法専門医が関わることの多い、歯の神経が死んでしまい歯に変色が起きた際の漂白について書いていきます。
一般的なホワイトニングは歯の外側から薬剤によって歯を漂白しますが、我々が行う漂白は神経が死んでしまったことが原因なので、まずは通法の根管治療を行います。その後、根管充填まで終了させた後、歯の内部から薬剤を用いて漂白を行います。
ここで重要となるのが、歯が死んでしまった際の変色の原因です。歯の神経とは歯髄と呼ばれますが、歯髄には血管組織も存在しており、歯髄組織が死んでしまうと血管組織も死んでしまいます。その死んでしまった血管組織の血液成分が内部沈着を起こして歯が変色してしまいます。
ここからがポイントで、変色を起こしている歯の根管治療を行う際は死んでいる歯髄組織を徹底的に除去する必要があります。また、変色が強い象牙質も削除していく必要があります。ここでもマイクロスコープを使用して拡大視野下で処置を行うことによって肉眼では見落としてしまう僅かな歯髄組織の残渣も取り残すことなく除去していけます。
その後、通法の根管治療を進めていき、根管内を緊密に封鎖していきます。歯根部の象牙質はここで使用する漂白の薬剤に対し弱い側面があるために、なるべく歯根部の象牙質に薬剤が浸透しないように最終的な材料で封鎖を行います。
薬剤を歯の内部に注入し、仮の蓋をして1週間程度薬剤を作用させます。歯の内部に注入した薬剤は必要に応じて複数回交換を行います。
最終的に漂白効果が得られた段階で、その部分は最終的な材料で封鎖していきます。
このように歯の内部を漂白するにしても、しっかりと根管治療がされていないと後戻りの原因にもなってしまいます。
神経が死んでしまった歯の漂白に関しても歯内療法専門医の受診をお勧めします。
豊島区池袋の倉本歯科医院では歯内療法専門医による根管治療、歯髄保存治療を行っております。もちろん、歯の漂白も行っております。
お悩みの歯がありましたら、ご相談ください。
https://kuramotodc-ikebukuro.com/reservation.html
2021年12月10日 13:40