歯の黒い部分は全て削る必要があるか?
今回は虫歯について書いていきたいと思います。皆さんは歯が黒くなったら、真っ先に虫歯を疑うのではないでしょうか?
もちろん、お茶やコーヒー、タバコなどによる着色でも歯の色は変化しますが、歯が黒い部分が虫歯ではないかと来院される方はそれなりにいらっしゃいます。
虫歯かどうかの検査としては、歯科医師による視診、レントゲン検査など、また必要あればそれ以外の検査を併用して虫歯かどうかを判断していきます。
歯が黒くなった部分が虫歯であっても歯を削る必要がない場合もあるのです。
我々が虫歯と診断して歯を削って治療するかどうかは虫歯の深さ(進行度)によって判断します。
・エナメル質に限局した初期虫歯
・象牙質まで達している虫歯
・歯髄まで達している虫歯
大まかにはこのように分類します。
歯を削るかどうか悩むケースはエナメル質に限局している虫歯で、一般的に初期虫歯と呼ばれる状態です。
日本歯科保存学会は虫歯治療のガイドラインを出しており、初期虫歯に関しては歯の清掃性がしっかりされている状況であればフッ素塗布を推奨しており、それにより虫歯の進行を止め、歯の再石灰化を促します。
しかし、歯にフッ素を塗布するにあたって、周囲の歯に汚れが付いていないことが前提となりますので、まずは歯科衛生士による歯磨き指導であったり、歯のクリーニングを徹底的に行います。
ご自身では見えない部分が初期虫歯となっている場合、気付かずにそのまま放置してしまうと虫歯はドンドン進行していき、歯を削る量が増えたり、最悪歯を抜く必要が出てきてしまいます。
歯科医院が定期的な検診を勧める理由としては初期虫歯を出来る限り早い段階で発見し、なるべく歯を削る量を減らしたいと考えているからなのです。
小さい虫歯であっても、虫歯がある所によっては健康な部分を削らないとアプローチできない場合があり、そのような治療を繰り返すことによって歯の神経を取る処置が必要になったり、最悪歯を抜かなければならない状態に近づいてしまいます。
当院は歯内療法専門医が根管治療や歯髄保存治療を行っておりますが、同時に日本歯科保存学会の認定医であり、日本顕微鏡歯科学会の認定医も取得しております。
歯を削るような治療の介入が必要ない場合にはそのようにご説明し、口腔清掃指導や歯のクリーニングを実施しております。
気になる歯があったり、お悩みの歯がありましたら、お気軽にご相談ください。
https://kuramotodc-ikebukuro.com/reservation.html
2022年01月13日 13:10