最終的な被せ物 ~被せ物の精度も根管治療の予後に影響する!?~
根管治療は感染した根管を清掃、消毒して、再感染を防止するために根管充填を行い、終了となります。その時点で細菌が少なく、感染による病変が治癒したとしても、最終的な被せ物の精度によっては再感染してしまうケースがあります。
ある論文の報告によると、良質な根管治療と良質な被せ物治療をした歯に関してはその成功率は90%を超えると言われています。
しかし、根管治療が良質な状態でも、被せ物の精度が悪い場合の成功率は44%程度まで低下してしまいます。
逆に、根管治療の状態が悪い状態でも、最終的な被せ物の精度が良いと成功率は67%まで上昇します。
私の考えでは、日本はこの状況が一番多いと感じています。
どうしても保険診療の制約があり、根管治療が疎かになりやすい状況にありますが、最終的な被せ物の精度が良いので状態の悪化をある程度防止できているのです。
被せ物の精度は患者さんもある程度認識はできますが、根管治療の質に関しては全く分からないと思います。
我々、歯内療法専門医の役割としては、その見えない所の治療をしっかりと行うことにより、今後起こりうるであろう再治療の必要性を少しでも低く出来ればと考えております。
患者さんからは分からない治療の質を向上させ、細かく時間のかかる治療であるが為に歯科医師からも敬遠されがちな根管治療をしっかりと精密に行っていくことで、普段通りの日常生活がおくれる手助けができれば幸いです。
豊島区池袋の倉本歯科医院では、歯内療法専門医による根管治療、歯髄保存治療を行っております。
お悩みの歯がありましたら、ご相談ください。
https://kuramotodc-ikebukuro.com/reservation.html
2022年01月24日 13:30