樋状根とは ~特殊な根管形態について~
樋状根とはC字型の根管形態のことを言います。歯を輪切りに切っていくと、根管系の形態がC字型をしていることからこのように分類されます。
樋状根は
①下顎第二、第三大臼歯に見られることが多く、片側に見つかった場合、反対側にも70%以上の確率で見つかるとも報告されている。
②白人よりアジア人に多い。アジア人では最大44.5%の発見率であった。
という特徴が報告されています。
治療の際に苦慮することは、その複雑な根管形態についてです。
樋状根は独立した根管が集合している場合もあれば、その全ての根管系が繋がっている場合もあり、根管系の把握が困難であるのと同時に、治療の進捗状況も分かりづらいのです。
根管治療は根管形成→根管洗浄を基本の軸としていますが、樋状根はそのステップが更に複雑化されます。
もちろん、マイクロスコープなしでは最低限の治療すら困難と言えます。
マイクロスコープを使用しての治療を必要最低条件として、そこから治癒に導くには樋状根についての知識や術前・術中の根管形態のしっかりとした把握が必要となります。
歯内療法専門医としての知識と腕、マイクロスコープを用いた精密な治療、根管形態を適切に把握するための歯科用CT、その他の特殊な器具等がしっかりと揃っている環境で初めて戦うことができる相手と言えます。
肉眼で治療する際はそれが樋状根とすら認識できない場合もあります。
樋状根はもちろんのこと、その他の歯も根管形態はとても複雑で治療が難しい処置です。
根管治療を行う際は、歯内療法専門医での治療を強くお勧めします。
豊島区池袋の倉本歯科医院では歯内療法専門医による根管治療、歯髄保存治療を行っております。
お悩みの歯がありましたら、ご相談ください。
https://kuramotodc-ikebukuro.com/reservation.html
2022年02月02日 13:40