穿孔 ~いつ発生した穿孔なのかが重要~
今回は前回に引き続き”穿孔”について書いていきたいと思います。穿孔とは簡単に言うと歯の変な所に穴が開いてしまっている状態です。
そのような状態になると穴から口の中の細菌が入ってきたり、歯の強度が下がってしまったりしてしまいます。
一昔前だと穿孔がある時点で抜歯と判断されていた程です。
現在では、穿孔部を封鎖することで歯の保存が可能になってきているので必ずしも致命的な状況とはなりません。穿孔の大きさや感染の度合いによっては保存が困難な場合もありますが。
穿孔部を封鎖する上で重要なのが、その穿孔が”いつ起きた”かです。
比較的最近できた穿孔であれば感染などがそこまで進んでいないと予想されますが、かなり昔の処置によって穿孔が起きている場合は感染などが穿孔部の周囲で進んでいる可能性があります。
場合によっては穿孔部周囲の骨が感染による炎症反応によって吸収し膿が溜まっている事もあります。
ただ単に穿孔部を封鎖しても感染を除去できていないと穿孔周囲の歯周組織は治癒しません。
したがって、穿孔に対する処置の際もマイクロスコープを使用するのは必須となり、また穿孔部の状態を適切に診断できる歯内療法専門医による処置が最善となります。
穿孔部周辺の炎症と、根尖部周囲の炎症が連続している場合もあり、必要であれば術前にCTを用いて精密に診断していきます。
穿孔封鎖は根管治療を行う上で治療手順がその分追加となるので、穿孔封鎖を適切に行えても、根管治療が適切に行われていないと本末転倒です。
根管治療を行う時は術前にどんな状態か、どのような事が予想されるかなどしっかりと診査することが重要となります。
根管治療はもちろんの事、歯の変な所に穴が開いていると歯科医師に言われた際は歯内療法専門医の存在を思い出してください。
豊島区池袋の倉本歯科医院では歯内療法専門医による根管治療、歯髄保存治療を行っております。
お悩みの歯がありましたら、ご相談ください。
https://kuramotodc-ikebukuro.com/reservation.html
2022年04月07日 13:40