倉本歯科医院|歯内療法専門医による精密根管治療|東京都

歯内療法専門医によるマイクロスコープ、歯科用CTを使用した精密根管治療を実施しております。

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樋状根  ~根管の清掃はより難しい?~

今回も前回と引き続き樋状根について書いていきたいと思います。
 
樋状根は英語ではC-shaped canalと呼ばれC字状の根管形態のことです。歯根は分離しているのが一般的な歯のイメージですが、歯根同士はしばしば癒合しており、歯根同士が癒合してくっ付いていることにより根管も根管と根管を繋ぐ溝(イスムス)によって一体となっている場合があります。
樋状根は極東アジアの地域の人に多く見られることから、ここ日本でも決して珍しい根管形態という訳ではありません。
その為、適切な治療法を理解しておかないと根管治療の失敗に繋がってしまいます。
 
ここで、とある報告を紹介いたします。
根管の中を掃除する器具である手用のステンレススチールファイルとNiTiロータリーファイルをこのC-shpaed canalに使用した場合、手用のステンレススチールファイルの方が切削体積は多く、より綺麗になっていたと報告があります。この一文だけを抜き取ると手用ファイルを使用した方がより良いイメージがあるかもしれませんが、手用ファイルの方が根管内の形態にエラーが生じやすいとも報告されています。
つまり、手用ファイルはNiTiロータリーファイルに比べて根管内の形態を破壊しやすいということも分かります。
 
また、違う報告では、異なる種類のNiTiロータリーファイルを使用してC-shpaed canalを根管形成した場合、根管内にファイルが接触していない面積が両者とも30%程度あったと報告しています。
 
以上の報告からも分かるように、何を使えば大丈夫という明確な指標は根管治療にはあまりないという事です。
様々な器具や薬剤を使用して根管内を出来る限り無菌に近づけることが求められているのです。
その為には、マイクロスコープを使用して根管内をしっかりと目視できる環境で治療が出来ることは大前提で、その上で適切な治療法を歯の種類によって変えていき、最適な結果を目指すことが必須となります。
根管治療にそこまでの時間と労力をかけられるのは歯内療法専門医以外にいません。
根管治療を受ける際は歯内療法専門医がいるということを頭の片隅に置いておいていただけると幸いです。
 
豊島区池袋の倉本歯科医院では歯内療法専門医による根管治療、歯髄保存治療を行っております。
お悩みの歯がありましたら、ご相談ください。
https://kuramotodc-ikebukuro.com/reservation.html
2022年05月25日 13:30

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