倉本歯科医院|歯内療法専門医による精密根管治療|東京都

歯内療法専門医によるマイクロスコープ、歯科用CTを使用した精密根管治療を実施しております。

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外傷後の歯髄診断  ~信頼性が低い?~

小さい子供は遊んでいる時や日常生活の中で顔面をぶつけて上の前歯にダメージを負ってしまうケースがあります。
永久歯の外傷による脱臼(歯が抜けかかっている状態)は8~15歳までの子供に頻発します。
上の前歯をぶつけて歯が脱臼している状態は、歯根膜、セメント質、歯髄の神経血管供給の破壊を伴う複雑な創傷なのです。
 
一般的に歯内療法の分野では、歯が失活していれば(歯の神経が死んでいる)根管治療の適用となります。
歯が失活しているかどうかは歯髄診断を行い検査していきますが、外傷後の歯髄はしばしば生活力が低くなっており、歯髄診断で失活していると診断されるケースが多いのです。
しかし、歯髄の状態の経過観察を続けていくと、一定期間経過後に歯髄の反応が復活するケースが多くあります。
歯にダメージを負うことは歯髄が歯の内側に入る部分である根尖部にも多大なダメージを負うことを意味しています。
その為、一時的な虚血状態となり歯髄診断で正確に検査できないと推察されています。
簡単に言うと歯の神経が仮死状態となっているということです。
 
近年、歯髄の状態を検査する手法として歯髄内の血流状態を評価するレーザードップラー法という検査法が紹介され論文でもしばしば見かけることがあります。
現在主流となっている歯髄検査は患者さんの主観を評価している関係で統一性がなく、客観的に評価できないのが最大の難点となっています。
このレーザードップラー法は歯髄内の血液循環を直接的に測定でき客観的な評価ができる為、検査の統一性が従来の歯髄検査と比べても高いと報告されています。
今回紹介している外傷後の歯髄診断においても、従来の検査法では受傷後すぐは歯髄反応がないことが多かったのですが、レーザードップラー法での検査では歯髄の血流を確認することができ、確実に歯髄が失活していない状態ということが確認できると報告しています。
 
このような新しい検査法や治療法が一般的に出回るまでは多くの論文による検討がなされています。
新しいトピックに目を通すことで日々の治療に落とし込めるよう研鑽をつむことが専門医として重要だと考えております。
 
豊島区池袋の倉本歯科医院では歯内療法専門医による根管治療、歯髄保存治療を行っております。
お悩みの歯がありましたら、ご相談ください。
https://kuramotodc-ikebukuro.com/reservation.html
2022年06月15日 13:40

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