倉本歯科医院|歯内療法専門医による精密根管治療|東京都

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根管洗浄  ~術後の疼痛に変化はあるのか?~

今回も根管洗浄について書いていきたいと思います。
 
前回はレーザーを使用した根管洗浄について書きましたが、今回も引き続きレーザーを使用した根管洗浄について書いていきます。
通法の根管洗浄はシリンジに洗浄液を入れて根管内を洗浄し、補助的に超音波機器を用いて根管内を撹拌させます。
そうすることで洗浄液を根管内の隅々まで行き届かせることを目的としています。
 
近年、レーザーを使用した根管洗浄が根管治療のトピックの一つとして挙げられます。
レーザーが発する高ピーク電力によって根管内に無数のバブルを発生させ、それらが灌流することで根管内を綺麗します。
しかし、レーザーを使用した場合、そのチップ先端には熱が生じ、それが歯根周囲組織に影響を与えたり、高いエネルギーを放出しているため、根尖孔外への影響も懸念材料の一つとなっています。
レーザーの仕様条件を守れば、洗浄液を根尖から押し出したり、歯根周囲組織への熱傷害も起きない、または起きづらいと報告している研究もあります。
最終的に実際の臨床で使用する際は安全性をしっかりと担保できる状況で使用することが望ましいです。
 
ここで一つの研究を紹介します。
通法のシリンジを用いた根管洗浄とレーザーを使用した根管洗浄を比較して、根管治療後の疼痛に変化があるかを調べた研究です。
根管治療後の疼痛に関しては、治療中の器具の押し出しや洗浄液の押し出しが原因の一つと考えられています。
なので、レーザーを使用した際に術後の疼痛に違いがあるかどうかを調べています。
ここでのレーザーを使用した根管洗浄はPIPSという手法を用いています。
PIPSとは”Photon-induced photoacoustic streaming”の略で、直訳すると光誘起光音響ストリーミングとなります。
PIPSは超音波機器を用いた場合に比べて洗浄液の流体速度、エネルギーの到達度は約10倍高いと報告されています。
結果から言うと、両者に術後疼痛の違いはありませんでした。
この研究から、根管洗浄にレーザーを補助的に使用するメリットを一つ得ることが出来ます。
このように無数にある研究からメリット・デメリットを見分けて実際の臨床に落とし込むことが重要となります。
 
豊島区池袋の倉本歯科医院では歯内療法専門医による根管治療、歯髄保存治療を行っております。
お悩みの歯がありましたら、ご相談ください。
https://kuramotodc-ikebukuro.com/reservation.html
2022年06月29日 13:30

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