倉本歯科医院|歯内療法専門医による精密根管治療|東京都

歯内療法専門医によるマイクロスコープ、歯科用CTを使用した精密根管治療を実施しております。

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歯根破折  ~根管治療後の被せ物の重要性~

今回も垂直歯根破折(VRF)について書いていきたいと思います。
 
垂直歯根破折(VRF)とは歯根の縦方向のヒビ割れのことです。
VRFリスクには素因となるリスクと治療による寄与リスクがあります。
寄与リスクには、
・根管治療中の健全な象牙質の過度な除去
・根管消毒剤、貼薬剤への長期曝露
・根管治療後の修復の不適切な実施
などが挙げられます。
今回はその中の”根管治療後の修復の不適切な実施”について書いていきます。
 
神経を取った歯は耐久性が神経が残っている歯より劣るとまことしやかに語られていますが、これは歯の神経の有無による差ではありません。
歯の神経を取る為に歯を削ることで歯の耐久性は落ちると示唆されています。
重要なのは、根管治療を行った後の歯の修復方法なのです。
もちろん、根管治療を行うことで上で記載した寄与リスクが多ければ多いほど歯の耐久性は低下していきます。
 
その中でも歯の修復の仕方について、歯を部分的に修復する方法と歯の全体を覆って被せ物をするやり方(咬頭被覆修復物)とを比べてみると、咬頭被覆修復物で修復された根管充填歯の生存率が有意に高いことが研究により報告されています。
約150万本を対象にした研究では、咬頭被覆修復物の97%が8年間生存しており、その内抜歯となった歯の85%が咬頭を被覆する修復物がないことが明らかになっています。
また違う研究では、咬頭被覆修復物(クラウン)で修復された根管充填歯の10年生存率は91.3%でしたが、クラウンなしで修復された歯の生存率は76%と報告しています。
 
根管治療を行う前の虫歯治療などにより、既に歯の残りが少ない場合は勿論の事、一見すると歯質が十分残っているように見えても、その部位によっては歯の全てを覆う被せ物の形態を選択した方が歯を残す上で重要となります。
根管治療後の歯の修復については歯内療法専門医がそこまで介在しない場合が多いので、注意が必要となります。
特に奥歯は前歯に比べるとVRFの発生率が高いことから、最終的な修復物の選択は重要となります。
歯内療法専門医でも歯の全てを覆う修復が必要と判断する場合はお伝え致しますので、ご不明な点があればご相談ください。
 
豊島区池袋の倉本歯科医院では歯内療法専門医による根管治療、歯髄保存治療を行っております。
お悩みの歯がありましたら、ご相談ください。
https://kuramotodc-ikebukuro.com/reservation.html
2022年08月04日 13:20

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