倉本歯科医院|歯内療法専門医による精密根管治療|東京都

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歯髄炎に対する処置  ~神経を全て取る必要があるか?~

今回は歯髄炎に対する処置について興味深い論文が発表されたので、書いていきたいと思います。
 
歯髄(歯の神経)が炎症を起こした場合の治療法の選択肢は”抜歯”か”根管治療”かの2つの選択肢しかありません。
近年、歯髄保存の観点から様々な術式による治療が検討されてきましたが、この研究は歯髄切断療法と根管治療を比較しているので、歯髄切断療法について簡単に書いていきます。
 
歯髄切断療法とは、炎症や感染が生じた部分の歯髄のみを除去して、炎症反応の少ない歯髄を温存する術式です。
これは歯髄と直接接触する材料がMTAであることが前提で研究されているケースが多いです。
考え方としては歯髄保存治療と似ており、歯髄の除去範囲が多いと”歯髄切断療法”と言われたりします。
この研究では炎症のある歯髄に対して、根管治療あるいは歯髄切断療法を行った場合の術後7日における疼痛に違いはなかったと結論付けています。
患者さん的には、痛みが取れればどちらでも良いと思うかもしれません。私が患者でもそう思うと思います。
しかし、切断し覆髄した歯髄の反応はやってみないと分からない点が数多くあります。
我々が最も危惧している事として歯髄の狭窄、根管の閉塞が挙げられます。
その場の症状はおさまって良いのですが、将来的に歯髄が失活(歯の神経が死んでしまう)し根管治療が必要となった場合、その治療の難易度は上記の二つが重なると跳ね上がってしまいます。
根管を探索していく過程で歯の穿孔が起きてしまった場合、最悪抜歯も選択肢の一つとして浮上してきます。
もちろん歯内療法専門医による根管治療の場合、このリスクはかなり下げることができると考えます。
 
その場の症状を取り快適に生活できる手助けをするのは勿論大事ですが、将来的な事も考えて治療法をよく選択する必要があるということです。
正直、現段階では歯髄切断療法を歯髄炎の際の治療法の一つのオプションとするにはエビデンスが不足しているのが現状です。
 
歯髄の炎症が起こり、根管治療が必要となった際は歯内療法専門医による治療をお勧め致します。
その歯にとって初めての根管治療が最後の根管治療になるよう最大限努力して参ります。
 
豊島区池袋の倉本歯科医院では歯内療法専門医による根管治療を行っております。
お悩みの歯がありましたら、ご相談ください。
 https://kuramotodc-ikebukuro.com/reservation.html
2022年10月19日 13:30

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