倉本歯科医院|歯内療法専門医による精密根管治療|東京都

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歯根吸収の有病率  ~偶発的な発見が多い?~

今回は歯根吸収の有病率について書いていきたいと思います。
 
歯根吸収とは、読んで字の如く歯根が吸収されることです。
歯根の吸収は歯の喪失に繋がる可能性のある破壊的なプロセスで、象牙質やセメント質の喪失が特徴です。
吸収の原因は様々あります。
例として、細菌感染による応答であったり、圧力、外傷、矯正治療による機械的力、歯の漂白などが挙げられます。
歯根吸収は根の表面に対する位置に基づいて、広義の分類として内部吸収と外部吸収に分けられます。
歯の内部吸収は一般的には歯髄(歯の神経)を起点として発生するため、歯髄の除去を行うことで進行が止まります。
しかし、歯の外部吸収は先に挙げた様々な要因によることが多く特定は難しい場合が多いです。
 
ここで歯根吸収の有病率について研究した論文を紹介致します。
1086人の患者のCBCTスキャンデータを用いて分析されています。
平均年齢は51.3歳で58.7%が女性患者でした。
1086人の患者の内、171人(15.7%)で吸収の所見を示しました。
CBCTスキャンをするにあたり、スキャンする目的があります。吸収を伴わない患者のスキャンで最も頻繁に行われた目的は”歯内療法”(29.8%)でした。その次に”インプラント治療”(28.7%)、”顎関節の評価”(15.1%)と続きます。
吸収を伴う患者のスキャンの場合でも、最も頻繁に行われた目的は”歯内療法”(47.5%)で”インプラント治療”(16.4%)、”非歯原性病因”(9.6%)という結果でした。
このように歯内療法を目的としたCBCTスキャンで偶発的に発見される歯根吸収の割合が高いことが分かります。
もちろん歯内療法で目的の歯に歯根吸収が発見される場合もあれば、目的とは違う部位の歯で発見されることもあります。
 
歯根吸収はしばしば無症状の内に進行することから治療の必要性を患者さんが自覚しづらい場合もありますが、最初に書いたように歯根吸収は歯の喪失に繋がる可能性のあるプロセルであり、逆に治療介入により保存が困難となる場合もあります。
治療介入を行うかどうかはしっかりと相談の上、決定することをお勧めいたします。
そのような場合でも歯内療法専門医への相談は有用であると考えられますので、ぜひご相談ください。
 
豊島区池袋の倉本歯科医院では歯内療法専門医による根管治療を行っております。
お悩みの歯がありましたら、ご相談ください。
https://kuramotodc-ikebukuro.com/reservation.html
2023年02月10日 13:40

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