倉本歯科医院|歯内療法専門医による精密根管治療|東京都

歯内療法専門医によるマイクロスコープ、歯科用CTを使用した精密根管治療を実施しております。

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2023年3月の記事:ブログ

主要な根管以外への対応  ~過剰な根管形成は歯にマイナス?~

zzz
今回は主要な根管以外の対応について書いていきたいと思います。
根管治療で重要なのは理想的には全ての根管を治療することです。
しかし、様々な要因が重なることによって100%全ての根管の感染除去、清掃を達成するのは極めて難しいのです。

しかし、治療によって主要な根管以外の通路や未処置の根管を発見した場合は速やかに根管清掃をしていく必要があります。
今回は主要な根管以外の代表例でもあるmiddle mesial canalsについて興味深い報告があったので報告していきます。
Middle mesial canals(近心中央根管)とは下顎第一大臼歯(親知らずを含めないと後ろから2番目の歯)での報告が圧倒的に多く、mesial(近心)とは二股に分かれている歯根の手前側の歯根のことを指し、middle(真ん中)とは根管と根管の間のことを指しています。
上の画像のような構造です。
一つの歯根の中に2つ根管がある場合、そこを繋ぐ狭小部(isthmus)がほとんどの歯根で認めることがありますが、その部分を清掃している時にファイル(根管を清掃する金属器具)が入るスペースを認める場合にmiddle mesial canalsの存在を強く疑います。
もちろん術前にCT画像から確認できる場合もありますが、そこまでハッキリとしたmiddle mesial canalsを発見することはほとんどありません。
治療途中に偶発的に発見されることが多い根管なのです。
もちろんファイルが通る部分に関しては可及的に根管清掃を行う必要がありますが、ここで注意点が必要です。
それは過剰な根管形成は避けるということです。
上の画像を見ても分かる通り、middle mesial canalsが存在している部分の歯根形態はくびれていることがほとんどで、通常の根管形成を行ってしまうと歯根の厚みが薄くなってしまいます。
根管内の感染除去が行われても、その後に歯の耐久性の低下によって歯根破折を起こしてしまっては元もありません。
もちろん根管治療自体が歯の物理的な耐久性を低下させることは知られていますが、それを最低限にするよう努める必要があります。
根管治療はその大元である歯根形態を把握した上で行うことが重要だと考えています。
可能であれば術前に3次元的に歯根形態、根管形態を把握できれば、より安心安全だと思います。
このような可能性も考慮して根管治療は歯内療法専門医にお任せすることをお勧め致します。

豊島区池袋の倉本歯科医院では歯内療法専門医による根管治療を行っております。
お悩みの歯がありましたら、ご相談ください。
https://kuramotodc-ikebukuro.com/reservation.html
2023年03月30日 13:30

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