倉本歯科医院|歯内療法専門医による精密根管治療|東京都

歯内療法専門医によるマイクロスコープ、歯科用CTを使用した精密根管治療を実施しております。

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2023年1月の記事:ブログ

根管形成について

今回は根管の形成について書いていきたいと思います。
 
歯の中に神経が通っていた管の部分を根管と呼びます。
根管治療とはその部分を治療することを指しています。
根管治療とは機械的に清掃する方法と化学的に清掃する方法を組み合わせて治療をしていきます。
今回はその機械的な清掃の部分に関係している根管形成について書いていきます。
 
根管の大きさは部位によっても異なってきますが、まだ誰も触れていない根管はとても細い状態のことが多いです。
その状態から最終的に根管内を緊密に充填できるように形を整え、また洗浄液が灌流するような適度な大きさに拡大していくことが必要となります。
理想的には根管内に挿入した器具が根管の壁を全て接触して機械的に清掃したいところですが、器具の形態と根管内の形態は一致しません。
その為、器具を順々に太くしていって根管を拡大していっても器具と根管が接触せずに手付かずの領域が存在します。
これは根管内に挿入する器具の大きさを太くしていけば太くしていくほど減少していきますが、その代償として歯根の厚さが薄くなっていってしまいます。
そうなることで術後の歯の耐久性が落ちてしまいます。
どのような器具を使いどのような形態に形成するのが絶対的な正解というのは現在のところ示されてはいませんが、歯根の厚さを出来る限り保ちながら、かつ根管内を機械的に清掃できる領域を増やすことを考えながら根管治療をしていく必要があり、それは歯の根管形態によって変えていくことが重要となります。
 
初回の根管治療から歯内療法専門医による根管治療を受ける方は少ないと思います。
多くの方は一度根管治療をした後の再治療の際に専門医に受診しています。
もちろん、その時点でも救える歯は救うことが出来ますが、初回の根管治療や何回も根管治療を繰り返している時点で元々の根管の形態が破壊されている場合があります。
元々の根管形態が破壊されていると、既に部分的に歯根の厚さが薄くなっていたり、もう既に穴が開いてしまっていたり(歯の穿孔)、器具が理想的に根の先まで到達できなかったり、治癒を目指す上で障害となります。
 
再治療のような難しい状態の際はもちろんですが、初回の根管治療の際も歯内療法専門医による根管治療という選択肢を覚えておいていただけると幸いです。
 
豊島区池袋の倉本歯科医院では歯内療法専門医による根管治療を行っております。
お悩みの歯がありましたら、ご相談ください。
https://kuramotodc-ikebukuro.com/reservation.html
2023年01月16日 13:30

根管治療の失敗の原因

今回は根管治療の失敗について書いていきたいと思います。
 
根管治療の失敗に関連する主な要因は、根管系および歯根周囲領域における微生物感染の持続です。
根管治療が必要となる根尖性歯周炎は細菌感染が起こらない限り成立しません。
レントゲン写真で過去の根管治療について評価する機会が歯科医師には多いのですが、基本的にレントゲン写真で得られる情報から、歯の内部にどの程度微生物感染が起こっているかどうかは判別できません。
またレントゲン写真上で不十分な根管充填の所見があることが根管治療が失敗となっている証拠とはなりません。これは歯科医師の間でもしばしば誤解されます。
しかし、最高の技術水準で根管治療を行ったにも関わらず、失敗に終わったケースも散見されます。
これはどういったことが原因となっているのでしょうか。
 
一つは器具や洗浄液が届かない部位に細菌感染が起きている場合です。
歯根の中を走行している根管は”根管系”と表記されることもあることから、複雑に走行しています。レントゲンやCT画像で検出できないほど細かく存在しています。
このように通法の根管治療のみでは除去しきれない細菌がいること、根管治療で100%の細菌感染の除去は不可能ということを知っておくことが重要となります。
 
2つめは根管の外の感染です。
根管は根尖孔と呼ばれる歯根の先端から周囲の組織と交通しています。通常は歯根周囲組織には免疫応答があるので細菌が容易に感染できる状況ではないのですが、長期的な感染の持続など様々な要因が重なると、歯根の表面などの根尖孔外に細菌感染が生じてしまいます。
これも一つ目と同様に通法の根管治療では細菌の除去が不可能となります。
 
これらが予想された場合、次の一手となるのが外科的根管治療となります。
 
この記事で重要となるのは根管治療によって治らない原因を推察できるかどうかです。
過去の根管治療が不十分であることが予想される場合は再根管治療を行うことが提案されます。
しかし、何度も根管治療を行うことは根管形態の破壊を招く可能性もあり、気軽に行うものではありません。根管形態の破壊は通法の根管治療で清掃できない部分の領域を増やすことを意味しています。
そのようなリスクを回避する上でも初回の根管治療から専門医による根管治療が推奨されます。
初回の根管治療と再根管治療の成功率を比べてみると、やはり初回の根管治療の成功率の方が高いことから、根管治療は再治療をやればやるほど成功率が下がることを認知しなければなりません。
根管治療が必要と提案された際はなるべく早い機会に歯内療法専門医による診察や治療を受けることをお勧めいたします。
 
豊島区池袋の倉本歯科医院では歯内療法専門医による根管治療を行っております。
お悩みの歯がありましたら、ご相談ください。
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2023年01月11日 13:30

タバコと根管治療の関係  ~喫煙は影響を及ぼすのか?~

今回はタバコと根管治療の関係について書いていきたいと思います。
 
根管治療を必要とする歯内感染は歯の周囲の骨の免疫反応によって悪化したり治癒に向かったりします。それはいくつかの局所的および全身的な素因の影響を受けます。
喫煙は血液供給を減らし、抹消への栄養素や酸素の到着を制限することにより、歯根周囲組織に影響を与える可能性が示唆されています。
したがって、歯髄(歯の神経)や歯根周囲組織は細菌感染による破壊を制限する能力が低いことが推察されます。
また、様々な免疫応答も制限を受ける為、治療後の治癒および修復に対して悪影響を及ぼします。
しかし、喫煙者の根尖性歯周炎(根の先の膿)に対する炎症反応を調査した研究では一貫性がない結果が多数散見されます。
ここで、それらの論文をまとめて分析した研究を紹介したいと思います。
 
この研究では数多くの喫煙と根管治療の関係に関する論文の中から選択基準に一致した15件の研究について調べています。
この15件の研究のうち、10件がタバコの喫煙と根尖病変および根管治療の有病率の高さの関連性を報告していました。
血縁者は非喫煙者と比較して、それらの可能性が2倍高まることが示されました。
しかし、これらの結果はそれぞれの研究の方法などの不均一性によりエビデンスレベルは中程度であると述べています。
 
喫煙は口から行うことがほとんどなので、口腔内の組織はその影響をダイレクトに受けることが予想されます。
根尖性歯周炎の他に歯周病への悪影響は以前から知られており、歯科の治療を受ける上でタバコとの関係性は切っても切り離せない事項の一つです。
喫煙を行っていると選択できない治療法も出てきてしまうため、それらを治療オプションとして取り入れる際は、それを機に禁煙するのも一案だと思われます。
 
豊島区池袋の倉本歯科医院では歯内療法専門医による根管治療を行っております。
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2023年01月06日 13:30

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